泳げない人もプールで楽しく運動できる!
アクアビクスは足先からの水圧で血流がよくなり、
全身に水の抵抗を受けられます。
膝や腰が痛くて陸上での運動がむずかしい方でも、
水の中ではカラダの重さは10分の1なので、
楽しく運動ができるのです。
アクアビクスをやってみたい方、
これからリードするインストラクター方に、
アクアビクスの構成や注意点などをまとめました。
参考にしていただければと思います。
アクアビクスとは?
アクアビクスは水中でのリズム運動のことで、エアロビックダンスを水中で行うようにアレンジしたものです。
浮力のために膝や腰に衝撃が少ないこと、水の抵抗を利用して運動量が調節できることなどの利点により、
若い方から中高年者まで幅広い年代の人に楽しまれています。
1回の運動時間は45分から60分程度です。
身体が受ける水圧によって呼吸筋が強化されるとともに、下半身末端からの血液が心臓に戻りやすくなるため血液の循環を促進します。
通常水温は体温よりも低いため、身体から熱が失われる作用に対し、
体温を一定に保とうと働き、体内のエネルギー生産が活発になることによってエネルギー消費量が陸上にいるときよりも多くなります。
水中運動の強さは約4.0メッツで速歩と同じくらいです。
膝が痛くて速歩は無理という方でも水中運動なら安心して運動することができます。
音楽に合わせていろいろな動きを楽しみます。
水の抵抗があるので、一定のリズムで動き続けると徐々に筋疲労が起こります。
楽しく行えるので、あっという間に時間が過ぎると感じる人も多いようです。
ダンスが苦手な人も、水中なので間違えても恥ずかしくありません
生活習慣病予防には、定期的な有酸素運動が推奨されます。
有酸素運動を行うことで、体脂肪燃焼、循環器系の向上、筋持久力の向上、可動域の向上など様々な効果があり、
アクアビクスはこの有酸素運動に該当します。
陸での運動と同様に、水中での運動も運動強度の設定が重要になります。
心拍数や自覚的運動強度などで運動強度を確認できるようにしましょう。
糖尿病の予防など健康のために推奨される運動は、「週3~5日の運動を、合計150分/週以上」です
アクアビクスの構成
アクアビクスの1レッスンはスポーツ施設によっても所要時間は違いますが、
45分から60分しっかり水の中でカラダを動かして行きます。
有酸素運動の動きの中に、レジスタンス運動などを取り入れたり、サーキット方式で行うのもいいでしょう。
ウォームアップ
カラダを水に慣らしながら少しずつ心拍数を上げて筋肉の温度をあげます。
主要筋や関節を動かし可動域のストレッチをしながら、水の中での動きに慣れてゆきます。
水の抵抗を考えて、小さい抵抗からだんだん大きな抵抗へと動作を変化させてゆきます。
メインパート
音楽に合わせて水中ウォーキング(前歩き、後ろ歩き、横歩き、回旋歩き)を中心に行います。
水の特性を利用して腕や足、手の平の方向、動きの速さなどで負荷をかけます。
筋力の差がある場合は手の平の方向や速さの指示を出すといいです。
クールダウン
大筋群を動かしながら徐々に強度を下げ、使用頻度の高い筋群をストレッチします。
水の抵抗を受ける動きをやめ、浮力を利用し呼吸を整えてリラックスしてゆきます。
アクアビクスの注意点
音楽の速度
スタジオで行うエアロビクスを水中で行うようアレンジしたものがアクアビクスですが、
ご存知のように空気中で行う動きとは抵抗が違いますので音楽の速さに注意しなければいけません。
水中運動の場合、参加者によっても変わりますが120bpm程度の音楽を使うか、
参加者のようすを見ながらピッチを変更する必要があります。
給水
プールでは汗をかいている意識があまりないのでお水を摂らない方が多いです。
それどころか、お手洗いに行きたくなるからとお水を飲み控えて来られる方もいます。
そして、足がつるなどのアクシデントが起きやすいのです。
足がつる大きな原因、筋肉疲労、冷え、水分不足、この3つが揃うプールでは、
参加者に給水のお時間を与えるなどの配慮が必要です。
長い時間足を止めない
先ほど、有酸素的な水中運動の中にサーキット方式でレジスタンス運動を取り入れるのもよいとお話しましたが、
長い時間とめてしまわないように目的の筋肉に対して1種目くらい行ったらまた大きく筋肉を動かす移動の動きに戻しましょう。
心拍数や体温が下がらないよう配分することが大切です。
まとめ
週に2レッスン、スポーツ施設でアクアビクスを開催しています。
今、私が担当しているレッスンは60分レッスンです。
インストラクターは水中での動きを室温、湿度の高いプールサイドで大きく再現しなくてはならないので決してラクではありません。
けれど、参加された方々から
「キツくなくて楽しかった」
「アクアビクスした日はぐっすり眠れる」
など、お声をいただき、なにより参加しているレッスン中のみなさんの楽しそうなお顔に助けられます。
頑張って、長く続けていきたいと思います。
楽しかった!
60分が、あっという間だった!
と嬉しい言葉をいただいた時は、
疲れはすっかり消えてしまいました。